教育分野(学類向け担当科目)

当研究室では専門教育として,主に次の授業科目を担当しています.

振動工学I及び演習(学類2年次)

振動工学の基本事項である1自由度系と2自由度系の振動を扱います.

振動工学II(学類3年次)

多自由度系の振動と固有モード,モード解析法,及び振動測定法を学びます.

数値解析及びプログラミング演習(学類3年次)

科学技術計算に必要な各種数値計算アルゴリズムを学びます.

人間工学(学類2年次)

人間の身体機能,感覚特性に適合した機器や作業環境を作り出す方法論を学びます.

実習関係

「機械工学実験I」「機械工学ゼミナール」「創造デザイン実習」などを担当しています.


振動工学について

振動現象と振動工学の役割

ものが動きを維持しようとする性質(慣性)と,変形後もとに戻ろうとする性質(弾性)との相互作用で生まれる繰り返しの動きです.

わたしたちの身の回りには様々な振動が観察されます.振動は機械の故障や,建物等の損傷の原因になります.また,振動は騒音の発生を伴うことが多く,騒音は人間活動に悪影響を及ぼします.モノが振動する仕組みを知り,不必要な振動が生じないよう対策を考えるのが振動工学の役割です.

Vibration environment

デモ教材

学内外向けに作成した展示・教材資料のうち,動吸振器による制振,逆立ち振子,クラドニ図形による振動モード観察の動画を紹介します.

動吸振器による3自由度構造物の制振

構造物には一般に,複数の固有振動数と振動モードが存在します.地震や風など,構造物に作用する外乱の周期が一致すると,振動が大きく成長します.ダイナミックダンパ(動吸振器)は「ばね」と「おもり」からなる一つの振動系であり,それを物体に取り付けると,建物の代わりに揺れて,振動エネルギーを吸収します.

Schematic of structure     Vibration modes


3層構造物模型の各層に,3つの固有振動数それぞれにチューニングされた動吸振器が取り付けてあります.固有振動数と同じ振動数で揺すられると共振しますが,動吸振器がそれを抑えています(画像をクリックすると動画が見れます).

1次固有振動数付近での振動 2次固有振動数付近での振動 2次固有振動数付近での振動

逆立ち振子

振り子の支点を上下に高速で振動させると,振り子が鉛直上向きに逆立ちしたまま静止する現象が見られます.振り子にはいつも決まった周期で振動する性質がありますが(固有振動数),これよりもずっと高い振動数で上下振動させた場合に逆立ちします.

説明資料はこちら

Inverted Pendulum
支点の上下する振子の逆立ち デモンストレーション動画

クラドニ図形による振動モードの観察

金属板の上に砂をまくと,板の共振状態の様子を砂の模様として見ることができます.この砂の模様のことをクラドニ(Chladni)の図形といいます.板が振動すると,ある部分は振動し,ある部分は振動しない,というように場所によって振動の大きさが異なり,砂は振動しない部分に集まって独特の模様を描きます.

説明資料はこちら

正方形板・103Hzの振動 正方形板・264Hzの振動 正方形板・468Hzの振動
円板・405Hzの振動 円板・563Hzの振動 円板・769Hzの振動

注)動画を再生するには,videoタグをサポートしたブラウザが必要です.

教育活動

教育分野と担当科目

振動工学について