材料工学研究室

金属材料研究室  トライボロジー研究室

キーワード 材料設計,組織制御,金属疲労,トライボロジー,ゴム・高分子材料

材料工学研究室では,機械機能の高度化のために必要な材料に関する基礎的,応用的研究を行っています.主として金属材料などの機械的特性及び機能性について,ミクロ及びマクロ的見地から,また,摩擦・摩耗・潤滑などを扱うトライボロジーについては,主としてゴムや高分子材料に注目し,以下のような研究を行っています.

金属材料研究分野では,機械材料について材料工学的な見地から特性発現のメカニズムを知ることを大切にしています.基礎やメカニズムを知ることが出来れば,それをフィードバックすることで,「新しい」材料開発へのブレークスルーとなると信じているからです.

電気的・機械的性質に優れた導電用材料の開発


こんな小さなコネクターにも
テクノロジーが詰まっています.

皆さんの身の回りにあるコンピューターや携帯電話などのIT機器には,たくさんの導電用材料が使われています.導電用材料には電気的性質だけにとどまらず,優れた機械的な特性も求められます.我々は,材料内部の微視組織を制御することで,優れた電気的・機械的性質を備え持つ材料の開発を行っています.

金属材料中の第2相のサイエンス

ある結晶中の存在する別の結晶を第2相と呼びます.この第2相の形状や分布状況によって,材料の機械的・機能的性質は大きく変化します.我々は,この第2相の形状や分布状況について,結晶学・熱力学・速度論などを駆使して研究を行い,材料の組織制御に対する基本的な指針を得ることを目的としています.

金属疲労のメカニズム


繰り返し変形を受けた
アルミ合金中の迷路状組織

材料に繰り返し力や変形が加わることによる,材料特性の劣化を疲労と呼びます.疲労が原因となって引き起こされた事故は未だ絶えることはなく,材料工学に課せられた重要な課題の一つとなっています.我々は,実用工具用合金やAl合金・モデル合金を用いて,疲労による材料の組織変化を調べ,「なぜ?」疲労は起こるのか,「どうしたら?」疲労に強い材料を作れるのかを明らかにするべく研究を行っています.

機械材料の高強度化と機能性

通常の加工熱処理により達成できる金属材料の平均結晶粒径はせいぜい10μm程度です.最近,金属に強ひずみ加工を施すと結晶粒径が1μm以下に微細化し高い強度が得られることがわかってきました.強ひずみ加工法により組織制御した銅及びアルミニウム合金を用いて,電子顕微鏡による組織観察,引張り試験,硬さ試験,導電率測定などを行い,高強度化に取り組んでいます.

トライボロジー研究分野では,主にゴムやプラスチックなどの高分子材料の摩擦・摩耗・潤滑特性の解明を通して,省エネルギー・省資源・高齢化社会に貢献する基礎的および応用研究を行っています.

水素雰囲気におけるゴム・高分子材料の摩擦摩耗特性計測

 
(右)可視化摩擦装置:摩擦面を可視化し,摩耗メカニズムを解明します.  (左)水素雰囲気内摩擦試験機:特殊環境での材料の摩擦・摩耗特性を調べます.

水素エネルギー社会において基本的インフラとなる水素ステーションやその圧縮過程でしゅう動材やシールとして使用が想定されるゴム・高分子材料の水素雰囲気内での基礎的摩擦摩耗特性を明らかにしています.

人間の歩行による靴と路面の摩擦の計測と応用


歩行時の滑りの計測
歩行時の靴の滑りや床をける力を計測し,
安全な歩行状態の解析を行っています.

人が歩行するときの靴裏面と相手面(路面)との接触面内に生ずる微小滑りを測定します.同時に靴が路面に及ぼす力も測定し,安全な歩行状態の解析を行っています.

ゴム材料の摩擦接触面のき裂進展解析


排出摩耗粉の測定
しゅう動材料より排出される摩耗粉が
人体におよぼす影響を調べています.

しゅう動するゴム摩擦面に摩擦方向と垂直に生ずる摩耗痕の生成メカニズムを明らかにする目的で,接触面内で進展する微小き裂の成長過程を測定しています.また,しゅう動中における摩擦係数変化の機構を明らかにしています.

高分子材料のマイクロトライボロジー特性の解明

各種機器が極微小な大きさや間隙で設計されはじめ,ミクロな領域での新たなトライボロジー特性を明らかにする必要性が高まっています.最新鋭の原子間力顕微鏡を用いることで,原子・分子レベルでの機能性材料のマイクロトライボロジー特性を明らかにしています.

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