学類紹介
学類長挨拶
喜成 年泰 機械工学類長
皆さんは機械に興味を持っていますか?
こんなものを作りたい・・・あんなものを作りたい・・・と思っているかもしれません。しかし、機械工学類では機械を製作しているのではありません。機械工学類では機械工学という「機械を作るための学問」を勉強しています。具体的に言いますと、物理学の原理・法則を応用したモノづくりの方法を教えています。例えばフックの法則「物体に加えた力と変形は比例する」があります。実際には力をどんどん大きくすると変形も無限に大きくなることはなく、どこかで物体は壊れます。この限度を考慮してモノを作る必要があります。これは機械設計の基本となることです。しかしながら余りにも丈夫なモノを作っても材料となる資源やエネルギーの無駄使いになるだけです。できるだけ使用する材料やそれを駆動するためのエネルギーを節約して丈夫なモノを作ること、を目指した設計を行います。これは最適設計という方法に該当します。自動車や飛行機の性能は空気の抵抗に大きく左右されます。この抵抗を扱うのが流体力学です。流体力学によって、より速く走る自動車、より速くかつ遠くまで飛べる飛行機などの設計を行うことができます。「モノづくり」とは私達の身の回りの製品、例えば衣服や洗濯機、自動車などを作ることだけを指しているのではありません。私達が食べる食品の多くは工場の機械によって加工されます。ペットボトル飲料などは工場において機械により充填されます。電気は発電所の発電機によって作られます。このような機械を産業機械といいます。この産業機械も機械工学を学んだ技術者が設計・製作し、運用しています。機械工学は世の中のあらゆる活動に関わる重要な学問分野です。したがって我々の卒業生は、重工業、自動車、電機、鉄鋼のみならず、食品、医療機器、繊維などありとあらゆる業種で活躍しています。また、機械工学をより深く探求するために研究者になる卒業生もいます。物理学とモノ作りに興味のある学生さんは大歓迎です。男女は問いません。是非、挑戦してみてください。